さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

ゴールデンウィーク前からクラスでコロナ陽性者が出たりで、登校したのは今日が久しぶりだった。それまでバイトと家との行き来しかしてなかったこともあって数日外に出てなかっただけで、この街はびっくりするほど変わっている。小学校に通っている頃は田んぼだらけだった景色がどんどんコンクリートに埋められて、新しい家々が建って、何も無かったところに建物ができることってこんなに早いのかとびっくりしてしまう。家の前のマンションも気付いたら人が住んでいたし、用水路についてなかったガードレールがずっと先まで続くように設置されていたり、自分の知っている景色が少しずつではなく、風のように変わっていくところに寂しさを感じた。

家の前を通る中学生の集団がいて、見かけない体操服だなと思っていたら自分が通っていた中学校の体操服が変わっていた。私が通っていた頃よりもおしゃれになっていてずるい。中学校にも、もう知っている先生はいないし、もちろん小学校にもいないだろう。

義務教育を卒業して、気付けば今年20歳になる年だった。生まれた時から知っている街はこんなにも変わっているのに、私は何も変わっていない。毎朝泣きながら通った小学校も、つらいと言いながら辞めずに部活を続けた中学校も、今でもよく会う幼なじみもみんなみんな変わっているのに、私だけ何も変わっていない。変わったのは背の高さと人を見る目だけだ。