さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

どこかへ

プールの塩素の匂い。久しぶりの匂いだった。スイミングスクールの横を通っただけで、どこかに行ってしまった夏を感じてしまった。プールは苦手だったけど、塩素の匂いは好きだった。プール見学ばかりしていた頃を思い出した。いつも1ヶ月半くらいある夏休みは知らない間に2週間になっていたし、その間に私は18歳になる。ちょっとした大人の仲間入りをする気分だ。子供は大人になれるけど、大人は子供に戻れない。私の17歳はどんな1年だったんだろう。思い出せるのはつらい思い出の方がどこか多い気がして嫌だが、どうにかこうにかもうすぐ18歳になろうとしている。

生まれて「もう」18歳、生まれて「まだ」18歳。どう受け取るかで考えは大きく違うが、私は前者。この17年間、あっという間だった。いつの間にか大きくなってしまった。両親は揃って「2歳の頃が一番可愛い」と言うが、もう戻れない。あの頃の私にはもう会えない。保育園が嫌で毎日泣いていた朝にも戻りたくないし。

昔からそうだった。保育園、小学生、中学校、そして今の高校も普段の生活に「楽しい」と思ったこと、思えたことがないのだ。「なぜ?」と言われると説明ができないのだが、なぜか、思ったことがないのだ。変わったヤツだ。「毎日学校が楽しい」と言っているヤツの気が知れない。「その楽しさこっちに分けてみろ」と思うほどだ。授業や勉強が嫌な訳でもない。人間関係も今のところ順調だ。なんでだろう。テツandトモに歌ってもらうしかないのだろうか。一生解き明かせない謎だ。私自身が分からなければもちろん、周りの人にも理解されないだろうが、、、

すっかりコロナで気が滅入ってしまったので お休みが欲しい。かと言って今休むと何もかもついていけなくなりそうで怖い。しかし今日もまた「覚悟して今日を生きよう」とアイドルに歌われてしまった。そっと電気を消して、目を閉じよう。そしたらまたすぐ会える。明日の私に。