さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

世界はそれを

嫌いな夏服のスカートが揺れる夕暮れ、相変わらず街の人々は顔の下半分が見えない。梅雨が終わったようなカラッと暑い今日だったが、雨の予報はまだまだ続くらしい。今日は一度も開かなかった傘を支えに迎えの車を待つ私は周りからどう見えているのだろうか。「愛と平和」を叫ぶバンドの歌がイヤホンから流れているように見えるだろうか。思わず泣きそうになっている私を見て、どう思うだろうか。

去年が遠い記憶になりそうなほど生活が180度変わってしまった。趣味も音楽も好きなように出来ない。美味しいものも食べに行けない。マスクを外して出歩けば冷ややかな目を向けられる。もう人とは向かい合って会話や、食事を楽しむことはできないのだろうか。たわいのない話で思わず笑ったり、熱い話をしたりできないのだろうか。いつまでも、薄いフィルムや板を挟んで会話をするのだろうか。

新しい日々の僕達は

高なる予感がしてるのさ

君と僕が夢を叫ぶ

世界はそれを待っているんだぜ

「新しい生活様式」という形は私達をどう変えるのか。また人々が集まって「愛と平和」を叫ぶことができるのだろうか。汗、涙を流しながら、何千人で叫べる日が来るのだろうか。

 

悲しみで花が咲くものか。