さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

擬態

今日はどうやら今年初めて30度を超えるような真夏日だったらしい。どおりでアスファルトの照り返しがキツかった。学校の帰り道に授業で使うためにA4ノートを3冊追加購入したが、たった10分少しの時間で、サドルが火傷しそうなほど熱せられていた。「太陽なめたらあかんな」と思いながら跨り、家路を急いだ。ひとりで帰るのは久しぶりで自粛期間中の登校日すらも幼なじみと行き帰りしていたこともあって 一刻も早く帰りたいと思って、酷い暑さの中、自転車を爆走した。もちろん交通ルールは守る。

しかし、今日は風がやけに強い。あいにく向かい風だった。ペダルを漕いでも漕いでも、生ぬるい風を受けながら、強い抵抗を受け、ゆっくり進むだけだった。合服を着ている私は、肘まで袖をまくり上げて、風に向かって舌打ちをした。こんなときにはやっぱり誰かと帰るべきだなと強く思った。

西陽に向かって帰る私は日焼け止めなんて意味があるのだろうかと思うほど太陽にあたっていたと思う。アスファルトがギラギラに光っている。それを見てもなおイライラしてしまうばかりで、ひとつも綺麗だなんて思えなかった。雨上がりのアスファルトが少し恋しくなった。学校が始まってまだ2日目なのにこの疲労感、帰宅すれば毎日頭痛がする。夏休みは9日しかない。このまま太陽に溶かされて、何かに擬態してしまいたいほどに嫌になってしまっている。その辺のガードレール、カーブミラー、コンビニの看板、なんでもいいからこの状況から抜け出したい。