さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

さまよう

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春に溺れた4月のこと

靴の紐すら結べなくて

colormalに出会ったのは2019の年末。ズカイのリリパに出るのを見つけてから曲を聴き始めた。最初はあまり聴いたことないジャンルで「ん〜私にはわからん!」って思っちゃったのが本当のところ。でも、違った。聴けば聴くほど染みてきた。噛めば噛むほど的なアーティストだった。

 

1月末に検定が2週詰まってて、その分2週間ずっと補習があった。どうにかギリギリでも受かりたくて、頑張ってた。両方1級とはいえ、頑張れば受かる。そう思っていた。ひとつは自己採点すると合格点ぴったりで受かっていた。でも解答用紙になんて書いたかなんてその時にしか分からないから結果を待つのみだった。2点足らなくて落ちた。結構落ち込んだ。この検定自体を受けるのは2回目なのに落ちた。問題が違うとはいえどもしっかり合格ラインまで近づけていたのに。「詰めが甘い」って言われてるような気がした。でも、次の週も検定だし、切り替えよう。と頑張ろうとした。次の検定は2教科を1日に受けるものだったからなかなか頭の回転が必要だなと思ったが、補習や授業で分からないところがどんどん減って、点が伸びていくのを感じた。「1つ受かるだけでも十分だわ」と、そう思って本番に臨んだ。いつもは見かけない問題が出てきてなかなか苦戦してしまったが、ギリギリでも受かればこっちのものだと少しの可能性を信じてみた。が、こちらも2つともダメだった。2週分の努力が全て水の泡になった。結果を見て教室に戻れば、空気も読めない同級生が「俺でも受かっとる」とかほざいてる奴もいて腹が立った。私自身も意外と普通の顔して座ってるもんだから周りの子が「どうだった?」と聞いてきてしまった。「2つとも落ちたよ〜」と答えるしかないのでそう言うと、「そんなこともあるよね」と気を使わせてしまった。そもそも聞かなきゃいいのに。なんて心の中で思いながら、1人で沈みきっていた。

その日の夕方、「私になんの取り柄があるんだろうな」と考えてしまった。普段の勉強も、検定も、身につかなくて、逃げ場が無くて、担任と進路の話をしても、ピンと来なくて、「この前入学したのにもう3年生になるのか」なんて虚しさを感じた。

この夜、熱を出した。きっと疲れが出たんだと思う。熱の中眠っていると夢を見た。知らない男の人と星を見ていた。「あの星がこうなって、これが、」と隣の男の人が話している。私はさわれないのに手を一生懸命伸ばして、星を掴もうとしている。まるで、もがいているようだった。目が合って笑い合った瞬間、目が覚めた。

明日は立春。暦の上では春が来る。4月から何もかも変わっていく。私も、教室も、友達も、街も。きっと聴く音楽も変わっていく。高校を卒業する時、笑っているだろうか。私は変わっているだろうか。変われるだろうか。悲しさも切なさも全て切り取って、大切な人達との別れに手を振っていれるだろうか。

春の風にさらわれて、

私はどこに行ってしまうのだろうか。

 

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