さよならユニバース

日々をごちゃまぜリミックス

人生最後の給食

「あ、もう寝なあかん」って思った頃にはてな書きたくなったので書いてから寝ます。

さっきまで小論文対策のテキストを解いてた。テーマは

「中学校給食は必要か不必要か 反論を想定し再反論する文章構成で、あなたの考えを六〇〇字以内で述べてみよう」

で、給食懐かしいなあ〜〜って思ってふと浮かんだのが、中学最後、いや、人生最後の給食のメニュー。それを私は覚えていた。「醤油ラーメン」だ。

「いや、なんで最後が醤油ラーメンやねん」とクラス中のみんなが言っていたような気がする。お店で食べるような麺じゃなく、柔らかいソフト麺。少し薄いスープにはそこら辺の店よりもたくさんの具が入っている。私は給食の麺類メニューがすごく好きだった。醤油ラーメンには帆立の貝柱やいか、えびも入っていて、それにもやしや、たまねぎや人参、野菜もたくさんで栄養バランス抜群のラーメンだった。一番好きな麺類メニューは「山菜うどん」だったから最後にそれを食べたかったけど、人生最後の給食は醤油ラーメンだった。席の近い5人で机を合わせてその上にテーブルクロスをかける。「あ〜これが最後の給食なんやなあ」とみんなで話しながら準備をした。目の前に揃ったとき、醤油のいい匂いがす〜っと入ってきた。「あ〜これこれ。美味しいんよなあ。」とひとり沁みていた。委員会の子が「最後の給食です。美味しく頂きましょう」的なことを言ったような気がする。

みんなで手を合わせて「いただきます!」

一目散に私はいつものように隣の席の男の子に牛乳を渡す。(ビンタイプだったので潔癖で飲めなかった)(言い訳感)(牛乳は好きです)こんなやり取りも最後。ソフト麺の袋を開けようとしたら水滴がすごくて滑る。私の麺はケースの下の方にあったようだ。少しイラッとしながら袋を開け、勢いよくスープの中に滑り込ませた。なかなかほぐれない麺を箸でどうにか崩す。お盆にもうひとつ乗っているメニューは「れんこんチップス」。みんなだいすきれんこんチップス。係の子が少しずつみんなに回って足してくれた記憶がある。私は麺をすする。この柔らかい麺もなんだか憎めなくてスープとよく絡む。美味しい。私は小学校も給食だったから約9年間、給食を食べた。その最後が「醤油ラーメン」と「れんこんチップス」

同じ班の友達とたわいのない話をしながら食べる。こんな日々も最後なのかと考えたら、喉の奥がキュッと苦しくなった。その日の給食は少し食べにくかった。それでも美味しい給食は今も忘れられないほど私の頭に刻み込まれている。あの日の醤油ラーメンはもう二度と食べれない。